家事シェアが上手くいく家庭の共通点は?15年の経験でわかった成功の秘訣

こんにちは! 家事シェア研究家の三木です。

「どうして、わが家はうまく家事シェアができないんだろう…」
「パートナーに協力してもらいたいのに、いつもすれ違ってしまう」
「家事のやり方で、ケンカばかりになってしまう」

そんな悩みを抱えていませんか?
先日、家事シェアイベントで参加者の方から、こんな質問をいただきました。

「これまで見てきた中で、家事シェアが上手くいってる家庭と、そうでない家庭は何が違うんですか?」

じつはこれ、家事シェアの根幹に関わる、とても大切な質問なんです。

これまで15年の活動を通じて、数千件のご家庭と触れ合ってきたからこそ、わかったことがあります。それは、家事シェアの成功には「あるひとつの決定的な違い」があるということ。

今日は、家事シェアが上手くいく家庭の共通点について、お話ししたいと思います。

この記事を読めば、家事のスキルや時間の問題ではなく、もっと根本的な「家事シェア成功の秘訣」がわかります。

Contents

家事シェアが上手くいく家庭が持っているもの

成功する家庭と失敗する家庭の決定的な違い

これまで15年の活動を通じて、数千件のご家庭と触れ合ってきました。
当然、家事シェアが上手くいく家庭もあれば、そうでない家庭もあります。

上手くいく家庭が持っていて、上手くいかない家庭が失ってしまっていること。

それは、

お互いに対してのリスペクト

です。

「え、それだけ?」と思われたかもしれません。

でも正直なところ、家事のスキルとか、家事が下手とか、不器用とか、家事に対しての価値観が違うとかは、このリスペクトに比べれば些細な問題なんです。

愛情とリスペクトは違う

微妙な違いかもしれませんが、これは「愛情」とも違います。あくまでも「リスペクト」尊敬する気持ちなんです。

じつは、愛情があってもリスペクトがない夫婦って、意外と多いんですよね。

「好きだけど、尊敬はしてないかも…」
「一緒にいるのは楽だけど、人として尊敬できるかと言われると…」

こういう状態です。
家事シェアが上手くいっている夫婦は、ほぼ例外なくお互いをリスペクトし合っています。

お互いをリスペクトするってどういうこと?

相手の人生に敬意を払い、応援できること

ではリスペクトし合うってどういうことでしょうか?

それは、相手の人生に敬意を払い、応援できるということです。

たとえば仕事について認め合ったり、子育てについて相手のよいところを知っていたり。

もちろん趣味に対してでも、交友関係についてでも、家事や暮らし、生きる力についてや、その人をそのままリスペクトしてる、だっていい。

パートナーを自分の人生を補完する相手としてではなく、自分が相手の人生を補完できる喜びを感じられるということです。

リスペクトの感覚をイメージしてみよう

リスペクトの感覚がイメージしづらい場合は、家族ではなく尊敬している人を思い浮かべてみてください。

学生のころの憧れの先輩でもいいし。
まだ社会人として新人だったころに、仕事上で尊敬していた上司でもいい。
一目置いていた友人でも、推しのアイドルでもいい。

そういう人たちへの「役に立てた」って気持ちって、ものすごく幸せだったと思います。

なぜ幸せかと言えば、それはその人に認められたり、喜んでもらえたりしたから。

この、「尊敬する人にうまくいって欲しい」という気持ちと「この人の役に立てて嬉しい」という気持ちこそが、リスペクトです。

夫婦のリスペクトは「お互い」になること

家族や夫婦のいいところは、そのリスペクトの気持ちが上下関係ではなく「お互い」になるところ。一方的に与えるのではなく、お互いに与え合えるところ。

ちょっと考えてみてください。

妻や夫に対して「人生がうまくいって欲しい」「目標とする成果を仕事でもちゃんと達成して欲しい」と思えているでしょうか?

もし、「相手の成功を素直に喜べない」「相手の夢より自分の都合を優先してしまう」と感じているなら、リスペクトが薄れているサインかもしれません。

リスペクトがあるから、はじめて助け合える

家事シェアとは「生活を助け合うこと」

家事とは「生活の手段」であり。
家事シェアとは、簡単に言えば「生活を助け合うこと」です。

ですが、この助け合いをするのが、なかなか難しい。

理由や事情はそれぞれありますが、ひとつ言えるのが「お互いをリスペクトする気持ちがなければ、助け合いはできない」ということ。

リスペクトがないと助け合いにならない理由

自分の生活を支えるために家事をやらせていても助け合いにはなりません。

「家事育児が辛いから、相手にも家事をやらせるのは当然」
「わたしばっかり大変なんだから、あなたもやって当たり前」

こういう気持ちだと、助け合いの関係は芽生えにくいんです。
「やってもらって当然」という気持ちがあると、感謝も生まれません。

感謝がないと、相手も「やらされてる感」を抱いてしまいます。
リスペクトする気持ちがあるから、はじめて「助け合い」ができるようになるのです。

わが家の実例:リスペクトから生まれる自然な協力

わが家では、妻の仕事での挑戦を応援したいと思っています。
だから、妻が大事な仕事の前日は、ぼくが夕飯も片付けも、子どもの寝かしつけも全部やります。

「妻に成功して欲しい」と心から思えるから、自然とそうしたくなるんです。

逆に、ぼくが講演で遠出するときは、妻が家のことを全部引き受けてくれます。
これは「分担」ではなく、「お互いの人生を応援し合う」という形の家事シェアなんです。

こういう関係性があると、家事は「負担」ではなく「応援する手段」になります。

具体的な家事シェアの方法は、10年先まで役立つ、夫婦対話の作法で詳しく紹介しています。

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今日からできる!リスペクトを取り戻す3つの方法

「リスペクトが大事なのはわかった。でも、どうすればいいの?」

ということで。ここからは、具体的な方法をお伝えします。

① 相手の尊敬できるところを探してみよう

いまは「相手に対してリスペクトできるところなんて思い浮かばない」という人もいるかもしれません。
ですが、もしも好き合って結婚をしたのなら、きっと当時は尊敬しているところがあったはず。
いまは変わってしまったのかもしれませんが、相手を好きになった自分を信じて、相手の尊敬できるところを探してみましょう。

ワーク:パートナーの尊敬できるところを3つ書き出してみる

紙に書き出してみるのがおすすめです。

– 仕事に対する姿勢
– 子どもへの接し方
– 人間関係の築き方
– 趣味への打ち込み方
– 困難への向き合い方
– 親や友人への気遣い

どんな小さなことでもいいんです。

「いつも遅くまで仕事がんばってるな」
「子どもが困ってるとき、ちゃんと話を聞いてるな」
「友達を大切にしてるな」

そんなことでも十分です。

② パートナーの努力を言葉にして伝える

リスペクトの気持ちは、言葉にしないと伝わりません。

「今日のプレゼン、うまくいくといいね」
「あの仕事、よくがんばってるよね」
「〇〇ちゃん、パパ(ママ)のこと大好きだよね」

こんな一言でいいんです。

週に1回でもいいから、相手の努力や良いところを言葉にして伝えてみましょう。

最初は照れくさいかもしれません。でも、続けていくうちに、お互いの関係が少しずつ変わっていくのを感じるはずです。

③ 相手の「人生の目標」を聞いてみる

夫婦になって何年も経つと、お互いの夢や目標について話す機会って、意外と少なくなっていませんか?

「仕事でどんなことを成し遂げたい?」
「これからどんな人生を送りたい?」
「いま、いちばん大切にしたいことって何?」

こんな質問を、ゆっくり話せる時間に聞いてみてください。

わが家では、年に1回、夫婦で「これからの1年、どんなふうに過ごしたい?」と話し合う時間を作っています。
相手の人生の目標を知ることで、「応援したい」という気持ちが自然と湧いてきます。
そして、「じゃあ、そのために家事はどうシェアしようか?」という話にも自然につながっていくんです。

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よくある質問:リスペクトについて

Q1. リスペクトできるところが本当に見つからない場合は?

無理に見つける必要はありません。
ただ、「どんな人にも良いところはある」という前提で、1週間だけ観察してみてください。

「子どもにやさしく声をかけてた」
「ゴミを出してくれた」
「疲れてるのに、話を聞いてくれた」

そんな小さなことでもいいんです。

もし、それでも見つからない場合は、夫婦関係そのものを見直す時期かもしれません。専門家に相談するのも一つの方法です。

Q2. リスペクトを伝えても、相手が変わらない場合は?

リスペクトを伝えることは、相手を変えるためではありません。
自分の気持ちを整理し、関係性を良くするための第一歩です。
相手がすぐに変わらなくても、あなたの気持ちの変化は、確実に関係性に影響を与えます。

焦らず、継続することが大切です。

Q3. 家事のスキルがないパートナーでもリスペクトできる?

もちろんです!
リスペクトは、家事のスキルとは関係ありません。

「家事は苦手だけど、一生懸命やろうとしてる」
「わからないことを素直に聞いてくる」
「失敗しても、次はがんばろうとしてる」

そういう姿勢こそ、リスペクトできるポイントです。
むしろ、完璧じゃないからこそ、お互いに助け合う関係が生まれるんです。

まとめ:家事シェアの成功は「リスペクト」から始まる

家事シェアが上手くいっている夫婦が必ず持っていたのは、お互いに対してのリスペクト。
上手くいかない夫婦が失ってしまっているのは、お互いへのリスペクトです。

家事シェアのスキルやテクニックよりも、まずはお互いをリスペクトし合える関係性を作ること。

これが、家事シェアを成功させるいちばんの近道なんです。
リスペクトの気持ちは相手にも伝わります。
そこから、助け合いがはじまっていくのです。

今日から始める3つのアクション

1. パートナーの尊敬できるところを3つ書き出す
2. 週に1回、相手の努力を言葉にして伝える
3. お互いの人生の目標について話し合う時間を作る

「相手の人生がうまくいって欲しい」
「この人の役に立てて嬉しい」

そんな気持ちで家事に向き合えたら、家事はもっと温かく、楽しいものになるはずです。

ぜひ、今日から相手のリスペクトできるところを、ひとつでも探してみてください。
きっと、家事シェアの景色が変わってくるはずです。

今日も見に来てくれてありがとうございました。

ぜひまた遊びに来てください!

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この記事を書いた人

三木智有のアバター 三木智有 家事シェア研究家

➽「家事シェア」を広めた人。 ➽WORK NPO法人tadaima!代表|お片付けBootCamp!主催|講演800回|モヨウ替えコーディネート|執筆業|TV、ラジオ、雑誌 ➽LOVE 書くこと|仏教|座禅|怪談|料理|写真|読書|散歩|自宅トレ|クラシック|小さい暮らし 📣最高の家庭になる家事シェア術を発信

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