「残業100時間で過労死は情けない」!?寝る間もないほど働いて一人前神話

寝る間もないほど働いて一人前神話。
先日起きた、大変心苦しい出来事に対して、いまだそんな価値観でコメントを残す方もいます。
これじゃ、パパが子育てするためには残業をなくすことが大切なんだ、なんて伝わらないんだろうなって思います。
パパが子育てするために
きょうはとうきょう子育てすいっちの取材でした。
子育てについて語れるほどの経験も特にありませんが、普段の自分の経験や、家事シェアについてなどを楽しくお話しさせて頂きました。
話しをしながら、改めて思ったのですがパパが家事や育児に携わろうと思ったら残業をしないで家に帰ってくる事が最低条件になるのです。
そして、いまだ残業大国な日本での労働時間への価値観を両極端に示す記事を2つ思い出しました。
残業しないで成果出すってすげー大変なんだぜ!
残業は禁止「5時ピタ退社」の会社社長が「お疲れ様」を言わない理由
この記事に関してのツイートで多かったのが
わかる。残業しない方が大変。
わからない人は月単位でノー残業してみるとわかる。週1のノー残業とは違う。『残業しないほうが大変なんです。集中しなければ仕事が終わらないから、スタバで一息つく暇もないわけですよ。正直、キツいです。』https://t.co/QUdL0tLJcb
— りょうたっち (@ryoutacchi3) October 12, 2016
と言うような「残業をしない方が仕事は大変だ」
と記事の内容に賛同する意見。
ぼくはフリーランスのように自由に時間を調整しながら働いていますが、それでも娘さんが生まれてしばらく。
とにかく大変だったのが、仕事できる時間が短くなったことでした。
1〜2ヶ月の間は、結構真剣に悩みました。
夜の時間を自由に使えることとか、晩ごはんのこととか考えないで好きなだけ仕事できるってのは、ある意味恵まれています。(別にそんなに長い時間仕事したいわけじゃないけど)
保育園のお迎えがあったり、家族で過ごす時間を大切にしようと思えば自ずと夕方は5時〜6時に仕事を切り上げなくちゃいけなくなる。
朝9時に出社して『今から夜11時までか』と思うから、ダラダラ働くことになる。
この感覚って、14〜15時くらいに如実に感じます。
子どもが生まれる前は、14〜15時ってまだまだ”半分”くらいな気分でした。
でも今は、”もう仕事時間がほとんど終わってしまう!”という焦りを感じる時間帯になっています。
プロだったら残業してでも仕事の成果だせよな!
電通女性社員自殺「残業100時間で過労死は情けない」のか? 教授の投稿が炎上 大学は処分へ
残業が積み重なり、自殺という結果に至ってしまった女性のニュース。
この痛ましい出来事に対して武蔵野大学の長谷川秀夫教授が「残業時間が100時間を超えたくらいで、過労死するのは情けない」とコメントをして、大批判を受けました。
この、「たかが100時間程度で」というような考え方。
年配の男性に多い「寝る間もないほど働いて一人前神話」の代表的感覚だと思います。
今回は自殺という最悪の結果になってしまいましたが、そうでない場合でも先輩社員などは平気でこの神話を振りかざすように思います。
「俺が新人の頃は、毎日終電帰りだった(終電帰りになっちゃうくらい仕事できなかったんだ〜)」
「遅くまで仕事してる俺ってエライよね(真夜中にあえてのメール送信で、残業アピール)」
周りの本音はカッコの中なのですが、本人は至って真剣に陶酔してしまっている。
こうやって、相手を「情けない」と言いながら本当は「俺ってすごい」って言いたい願望は、若いうちは男女問わず結構あるのかなとも思います。(残念ながら自分にも思い当たるふしが多々あります)
このように、残業しないことが大変だし、すごいことなんだ!という価値観もあれば。
100時間程度の残業なんか常識だぜ!ってスポ根魂むき出しな価値観もある。
さいごに!
価値観がどうであれ。
パパも子育てを楽しもうと思えば、残業で毎晩終電帰りってわけにはいきません。
たまの休日だって疲れ切ってしまって、ずっと寝ているようでは、子どものパワーにはかなわない。
真剣に残業を減らすチャレンジを、パパも会社もしていかないといけませんね。
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